自律神経失調症


・自律神経とは?

 

私たちの身体をコントロールする神経は「体性神経」と「自律神経」の2つに分けられます。

「体性神経」とは、自分の意思でコントロールできる神経を言います。
身体を動かす、しゃべる、食べる、など自分の意思で行動を起こす時に働いている神経です。

「自律神経」とは、自分の意思とは関係なく勝手に働いてくれている神経のことを言います。
内臓の働きや体温調節など体に関する諸々をつかさどっています。

呼吸だけは例外で、普段は「無意識」にコントロールされていますが、「意識的」にもコントロールすることができます。

 

 

・交感神経と副交感神経

 

自律神経は「交感神経」と「副交感神経」に分けられます。

ザックリいうと「交感神経」は活動、「副交感神経」は休息と言い表すことができます。

 

「交感神経」とは、心身が緊張したり興奮したりするときに優位になる神経で「闘争」や「逃走」の神経とも呼ばれています。
日常生活では、スポーツなどで緊迫した場面、仕事上でストレスがかかっている時、満員電車でギュウギュウ詰めになっているとき、急いでいるのに道路が渋滞してイライラしているとき、おしっこを我慢しているとき、等々「交感神経が優位」になる場面はいくらでも想定できます。

「副交感神経」とは、心身ともにリラックスしてゆったりしている状態の時に優位になる神経です。
日常生活では、プールサイドで寝そべっている時、温泉につかっている時(家のお風呂でも)、休日の公園でぼーっとしているとき、お笑い番組や面白い動画を見て笑っているとき、ネコを抱っこしている時、など「副交感神経が優位」になる場面もたくさん想定できます。

「交感神経」と「副交感神経」はシーソーのような関係で、どちらかが上の時はどちらかが下というわけです。

この自律神経のバランスが崩れてうまく機能しなくなり、それによって様々な不調が起こります。
それが「自律神経失調症」という症状です。

 

めまい・頭痛・頭が重い・不眠・冷え性・顔がほてる・食欲不振・胃痛・便秘・下痢・など多岐にわたります。

これらは、日常的によく起こりがちな症状ですが、病院で検査をしても病名が付かないことも多いです。
そのような場合、自律神経の不調が原因で起こる症状ということで「自律神経失調症」というカテゴリーに入れられるわけです。